《ニュース》

この1週間で世界の首脳3人が辞任し、激震が走っています。イギリスのジョンソン首相、スリランカのラジャパクサ大統領、エストニアのカラス首相が相次いで辞任を表明しました。イタリアのドラギ首相も辞意を示しましたが、大統領に受理を拒否されました。

《詳細》

3人の首脳が辞任に追い込まれた背景はそれぞれ異なりますが、共通しているのが、物価上昇(インフレ)問題です。

もともと、中国が世界に撒いた新型コロナウィルスにより、サプライチェーンに混乱が生じて供給能力が不足。各国はコロナ対策として大規模な金融緩和を実施し、インフレが起こりやすい状況を作り出していました。

そうした中、ロシアがウクライナに対して特別軍事作戦を開始したことを受け、アメリカなどの西側諸国は、ロシアに前例のない規模の経済制裁を発動。コロナ禍で経済成長が減速する最中に、穀物・エネルギー大国であるロシアに制裁を加えた結果、食料品や資源などが急激に値上がり、政局が不安定な国に打撃を与え、この1週間で3人の首脳が交代するという波乱が起きているのです。

世界では、生活苦を訴える大規模なデモが多発しています。辞任ラッシュは、インフレにあえぐ他の国にも広がると見られます。

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