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近年、異常気象が目立つ中国ですが、今年の豪雨シーズンでは輪をかけて激甚な洪水・竜巻・熱波などが発生しており、各地で大きな被害を生んでいます。

《詳細》

中国各地域の気象当局などによると、中国南部の省が軒並み、史上最大の降水量を記録しているといいます。

5月以降、広西チワン族自治区、江西省、湖南省、貴州省、雲南省にまたがる「珠江流域」で、降水量が観測史上(1961年以降)最大となり、通年平均の約3割増となっています。広東省や福建省でも観測史上最大の降水量が観測されました。

豪雨により、各地で大規模な洪水が発生。街ごと水に浸かり、農村で土砂崩れが発生するなど、大きな被害を生んでいます。人々がボートで避難している様子や、車や家が流されている様子を撮影した動画が、ネット上で拡散されています。

広東省の広州市では竜巻も発生し、電気や交通が寸断されました。

河南省(中国中部)の省都・鄭州市でも、わずか3日の間にほぼ1年分の雨が降り、当局は「千年に一度の豪雨」と発表しました。

中国南部は製造業が集積しているほか、米などの主要産地でもあるため、経済や食糧事情に大きな影響が出ると見られます。

一方、中国の中部から北部にかけては異常な熱波が発生しています。河北省、河南省、山東省では、局地的に最大40度以上が観測されました。地表温度が60度を超える地域が相次ぎ、74度が観測された地域もあります。

「あまりの暑さにコンクリートの道路が膨れて割れる」「農作物が完全に乾いてしまい、ライターで火をつけるとすぐに燃える」といった声や動画も、ネット上では出回っています。

中北部でも大規模な干ばつによる食糧事情への悪影響が予想されます。

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