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ウクライナにおける戦争状態を巡り、南アフリカ共和国のラマポーザ大統領は17日、北大西洋条約機構(NATO)が東方拡大しなければ防げたはずだとし、NATOの対露姿勢を批判しました。

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ラマポーザ氏は議会での演説で、こう述べています。

「もしNATOが、東方への拡大が地域の安定化ではなく、さらなる不安定化を招くという内部の指導者や当局者からの長年にわたる警告を聞き入れていれば、(この度の)戦争は防ぐことができたはずだ」

「ロシアに対して非常に敵対的な姿勢をとるべきだと主張する人たちもいる。だが、我々がとろうとしているのは対話によるアプローチだ」

その上でラマポーザ氏は、「力の行使や国際法違反を容認できない」と強調しながら、「調停者」としての役割を損なうとして、ロシア批判に加わることを拒否しました。同氏は10日、南アフリカ共和国がロシア・ウクライナ間の「調停役」となるよう依頼を受けたことを明らかにしています。

ラマポーザ氏はさらに、ウクライナとの停戦交渉が進展していることについて、ロシアのプーチン大統領から個人的に伝えられたことも明かしました。ウクライナのゼレンスキー大統領とはまだ会談していないものの、これから協議したいという考えを示しています。

ラマポーザ氏は、「他国のように大きな影響力を持っているふりをすることは望んでいない」としつつ、早期停戦を促す調停役を担うことに対して、前向きな姿勢を見せています。

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