2022年2月号記事

激震間近、中国経済

逃げ遅れるな、日本企業!

恒大集団の問題は氷山の一角──。だとしたら、中国に進出している日本企業は、今すぐ逃げ出す準備を始めた方がよさそうだ。


不動産大手である恒大集団の米ドル建て債の利払いが一部不履行となり、中国の不動産バブルの終焉が伺える状況となった。

大川隆法・幸福の科学総裁は11月に、宇宙存在のR・A・ゴールの霊言を収録。その中で、R・A・ゴールは中国に関してこのような衝撃の内容を語った(*1)。

超巨大バブルが今、発生していますので、中国との経済的な取り引きは少しずつ少しずつ逃げられるように調整していかないと、逃げ遅れたところは最後は大変なことになるだろうと思います」「経済的には、中国は、大きな激震に見舞われることに、まもなくなると思います

この言葉は何を示すのか。

(*1)「R・A・ゴールの霊言─コロナ激減の理由と中国の実状─」


恒大の次も不動産危機は続く

恒大集団の債務不履行はなぜ起きたのか。直接的には、中国国内での資金調達が難しくなったことが原因だ。

恒大は、値上がりを続ける不動産を担保に銀行融資を受け、不動産開発や他社の合併・買収を進めてきた。ただ、実際の販売につながっているわけではなく、「バブル」だった。

恒大は債務過多の体質を圧縮しようと、不動産を値引きして現金化を進めてきたが、不動産価格は下落。債務を減らせず、20年8月に中央銀行が設けた融資基準を満たせなくなった。

そこで頼るようになったのがドル建て債だ。恒大トップの許家印氏は中国人民政治商協会議の常務委員であり、7月の共産党100周年の式典にも招かれるなど政治とのパイプが強いことから、外国資本からも「中国政府が救済する」との可能性が期待されてきた。

ただ、許氏は元々、胡錦濤前国家主席らのグループ(共産主義青年団=団派)に属し、反習近平派でもある。習氏はこれまで党や政府の主要ポストから団派を徹底的に外している。

現政権は最初から恒大を救済するつもりはなく、恒大は習派に乗っ取られるか、あるいは切り捨てられようとしていると見てよい。恒大以外にも、大手不動産会社が相次いでデフォルトに陥り、投資家に返済猶予を求めるなどしている。地雷原は目白押しで、危機は続くだろう。

 

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