2018年10月号記事

リーダーの『人格力』

成功の根本は「考え方」にある

大川隆法・幸福の科学総裁による本誌連載「未来への羅針盤」をまとめた書籍『人格力』がこのほど発刊された。経営のプロはどう読んだのか。

(編集部 山本泉)

株式会社 小宮コンサルタンツ
代表取締役

小宮 一慶

プロフィール

(こみや・かずよし)1957年、大阪府生まれ。京都大学法学部卒業後、東京銀行(現・三菱東京UFJ銀行)入行。在職中の2年間、米ダートマス大学タック経営大学院に留学、MBA取得。96年に小宮コンサルタンツを設立。著書に『経営者の教科書』(ダイヤモンド社)など多数。

『人格力』を読んで、「本物の経営」には普遍的な考え方が必要だと、改めて思いました。

例えば、27ページには習慣についての指摘があります。成功する人の多くは、いい習慣を持っています。考えなくてもできるようになるのが、習慣の力です。私もよく経営者たちに「普段からしていないと、いざという時にできませんよ」と話しています。習慣力を身につけることはとても大切なことです。

「孤独の時間を持たないと、創造性が足りなくなる」(57ページ)という指摘もその通りです。

経営者やリーダーには、一人で内省する時間や深く考える時間が必要です。経営の神様と呼ばれた松下幸之助さんも「自己観照が大切」と述べていました。本書にあるように、一人の時間を持てない人は、創造力や考える力がなくなる気がします。

また、「一定の経営力を身につけるために、優秀な経営者の書いた本を読む」(66ページ)ことも重要です。

ゴルフのスイングのように、基本的な考え方や方法を習った方が早く上達すると思います。松下幸之助さんや稲盛和夫さんのような本当に成功した経営者の本を学ぶことです。「守破離(しゅはり)」とよく言いますが、きちんと基本を身につけなければ、応用もできません。

他にも、「普段は優しく、時には厳しく」「Think big! Be positive! Be constructive! (大きく考える。積極的で建設的な考えを持つ)」「お客様を大切にする」といった点も、成功する経営者に共通しています。