2014年6月号記事

The Liberty Opinion

脱原発派は「巻き返し」をあきらめよ

「文明否定」が多くの犠牲を生んできた

今年に入り、「脱原発」は目に見えて分が悪い。

国連の科学委員会は4月、「福島原発事故で漏れた放射線でガンが増えることは今後もない」と報告した。同委員会は昨年も「100ミリシーベルト以下の被ばくでは人体に無害」としている。つまり福島の原発事故は「脱原発」派が騒ぐような「放射能汚染」ではなかったのである。

一方、日本中の原発停止によって燃料費がかさみ、巨額の国富が流出。原発の必要性を感じ始めた政府は4月、「エネルギー基本計画」で「重要なベースロード電源」として原発を推進する立場を明確にした。