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インドのナレンドラ・モディ首相が訪米し、22日にホワイトハウスでジョー・バイデン米大統領と会談しました。その厚遇ぶりが、話題になっています。

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ホワイトハウスはモディ氏を国賓として招待し、会談に先立つ歓迎式典では約7000人のインド系住民をホワイトハウス南庭に招くという、異例の厚遇で歓待しました。

歓迎式典の演説でバイデン氏は、「世界が今世紀に直面する課題と機会は、インドとアメリカが連携かつ共に主導することを必要としている」と、インドの重要性を強調しました。会談では、防衛協力の強化や、宇宙分野を含む先端技術開発での協力などで一致したとのこと。中国を見据え、関係を深化させた形です。

モディ氏は米上下両院合同会議でも演説し、「(米印が)今世紀を決定づけるパートナーシップだというバイデン大統領の考えに同意する」「アメリカはいまや最も重要な防衛のパートナーの一つとなった」と語りました。モディ氏による米議会での演説は、2016年に続いて2回目。下院議長を務めるマッカーシー議員(共和党)は、超党派の議員代表団を率いて10月に訪印することを明らかにしています。

米印会談に先立っては、米ゼネラル・エレクトリック(GE)の航空宇宙部門が、インド空軍の次期戦闘機に搭載するエンジンを製造するとして、インドの国営航空機メーカーであるヒンドゥスタン・エアロノーティクスと契約に調印したことを明らかにしました。そのほか、米半導体大手のマイクロン・テクノロジーや米半導体製造装置メーカーのアプライド・マテリアルズがインドへの新たな投資を公表しています。

米バイデン政権の外交によって世界が対立構造に向かう中、インドの取り込みが喫緊の課題となっています。

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