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ウクライナのゼレンスキー大統領がこのほど、国内外の批判を押し切り、報道機関を規制する政府の権限を拡大させる法案に署名しました。「報道の自由を抑圧することになる」という非難が巻き起こっています。

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新法は、大統領府と国会議員によって任命された「国家テレビ・ラジオ評議会」の権限を劇的に拡大させる内容です。具体的には、メディアとして正式に登録されていないニュースサイトを裁判所の判断なしに閉鎖する権限を与えるなどと、ウクライナメディア「キーウ・インディペンデント」が2022年12月30日に報じています。

ウクライナ当局は、法案は欧州連合(EU)加盟に必要なものであり、ロシアのプロパガンダと戦うことを目的としていると発信しています。しかし、ウクライナのジャーナリストや報道の自由を守る国際団体などは、加盟を口実にして報道統制を強化しようとしていると批判。修正される以前の法案に関しても、欧州最大のジャーナリスト組織「欧州ジャーナリスト連盟」のリカルド・グティエレス氏が、ヨーロッパの価値観に反する多くの条項が含まれているとして「最悪の権威主義体制に値する」と非難し、撤回を求めていました。

ゼレンスキー氏が2019年に政権を獲得した際、大統領府が「ジャーナリストは必要ない」と発信した過去もあり、メディアの反発を買ったこともあります。

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