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新型コロナウィルスのワクチンについて、都内で少なくとも40万回分以上が使用期限切れを理由に廃棄されていたことが分かったと、10日付読売新聞が伝えました。

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読売新聞は、都内の53区市町村について、5月末までの廃棄状況を調査しました。廃棄が無かったと回答したのは11区市町で、その他の区市町村の廃棄数を合計すると40万回分以上となったといいます。

また、共同通信が都道府県庁所在地と政令指定都市の計52市区を対象に、モデルナ製のワクチンの状況を調査したところ、27市区でワクチンの使用期限を迎え、廃棄量は73万9085回分に上っていました(4日付電子版)。

廃棄が増えている理由としては、モデルナ製の使用期限が短いことのほか、副反応などへの懸念などにより接種が進んでいないことが挙げられています。日本では、1、2回目の接種率は約8割でしたが、3回目の接種率は6割程度にとどまっています。

また、アメリカの米疾病対策センターのデータによると、2020年12月から22年5月半ばまでに、合計8200万回分のワクチンが無駄に廃棄されています。これは、政府資金で用意したワクチン全体の11%にあたります。廃棄理由の中には、「重症者が減って接種需要が低下したこと」などが挙げられています。

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