《ニュース》

中国・上海市が「ゼロコロナ」達成を宣言したことに対し、市民らがネット上で「嘘」と指摘し、反発しています。

《詳細》

上海市当局は17日、市全域の16地区で、コロナ感染を"完全"に抑え込む、「ゼロコロナ」を達成したと発表しました。

同市では3月末から、厳しい都市封鎖を実施してきました。これに対する不満が蓄積する中、当局は16日、3段階に分けて封鎖を解除していくと発表。宗明副市長は、同日からスーパーマーケットやコンビニ、薬局などが開き始めた、と語りました。その翌日、「ゼロコロナ」宣言がなされた形です。

人民日報オンラインは当局の疫病対策が成功しつつあるとして、「上海のスーパーマーケットに食料品が大量に並べられ、開店の準備が始められている」写真を掲載するなどしました。

ところがこれに対し、市民らがネット上で反発しています。上海では今なお多くの地域で都市封鎖が実施されています。ここ数日、むしろ密かに規制が強化された地域もあるとのこと。市民からは「上海にはパラレルワールドがあるのか」「フェイクニュースだ」といった書き込みが殺到しているといいます。

18日付ラジオ・フリー・アジア(RFA)によれば、先述の「人民日報」のスーパーマーケット写真についても、市民らは「目を見開いて嘘を言っている」といった反発が相次いでいます。当局が不正告発のために開いている窓口に、人民日報記事を"通報"した市民も多数いたとのこと。人民日報はその後、問題の写真を取り下げました。

RFAは他にも、市民による「自分たちはいまだ都市封鎖下にあるにもかかわらず、高官たちが大勢やって来て、お祝いのショーを行うリハーサルをしている」といった声なども紹介しています。

《どう見るか》