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ヨーロッパの東に位置するウクライナが、国境を接するロシアから軍事的な圧力を加えられています。この中で、ロシアから天然ガスの供給を受けているヨーロッパの国々がエネルギー危機の脅威にさらされています。

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ロシアは、アメリカやヨーロッパ諸国などでつくる軍事同盟「北大西洋条約機構(NATO)」にウクライナが加盟すると、そこにロシアに向けたミサイルなどが配置され、国防の危機となります。ロシアはそうさせないように、ウクライナとの国境付近に10万人規模の部隊を集め、威嚇している状況です。

これに対し、アメリカは今月2日、3000人規模の部隊をドイツや東ヨーロッパに派遣。軍事的な緊張が高まっています。

この中で動揺しているのが、ロシアの天然ガスに頼っているヨーロッパの国々です。天然ガスの輸入に占めるロシア産ガスの割合は、フィンランドが94%、エストニアが79%、ドイツが49%、イタリアが46%、ポーランドが40%、フランスが24%という具合。EU(欧州連合)全体でも、ガス需要の4割がロシア産を占めています。

西側諸国はロシアへの経済制裁を行う姿勢を見せていますが、それに対してロシアは、「パイプラインによるガスの供給を止めるぞ」という対抗策をちらつかせています。

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