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中国河南省の豪雨災害で、被災地の報道を続ける外国メディアが妨害を受けていることなどへの批判が集まっています。

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鄭州市では、地下鉄に大量の水が流れ込んだことで、14人が犠牲になったと発表されました。しかし、地下鉄の入り口には行方不明になった家族の情報を集めるため、連日、大勢の人たちが押し寄せていたことから、当局の発表が疑問視されています(28日付大紀元電子版)。

初七日となる26日には、地下鉄駅の入り口に献花や犠牲者へのメッセージが寄せられ、遺族が追悼を行っていましたが、当局は高さ2メートルの黄色い壁で献花を囲み、隠してしまいました。このフェンスを撤去した市民が警察に連行されたり、付近の様子を撮影していた地元メディアの記者が一時連行されるなどしています。

こうした過剰反応は、洪水の警報を無視して地下鉄の運行を続けたことについて、地下鉄運営者や市当局の責任を問う声が出ていることを警戒したものとみられています。

災害について、英BBCのロビン・ブラント記者が「建設から約10年の地下鉄で、なぜこんなことが起きたのか」と疑問を呈したところ、河南省の中国共産党の青年組織が、ウェイボー上でブラント記者の所在を知らせるよう呼びかけました。その後、ブラント記者と間違われた外国紙の記者が暴徒に取り囲まれたり、各紙のスタッフが殺害予告を受けたりするなどの被害が出ています。

中国外国人記者クラブは、記者への妨害について「中国内における外国メディアに対する敵意が、時によって中国の公的機関から直接、煽られていることに失望している」との声明を発表し、政府に改善を求めています。

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