2021年6月号記事

ニッポンの新常識 軍事学入門 11

中国のネット検閲はこうなっている!

社会の流れを正しく理解するための、「教養としての軍事学」について
専門家のリレーインタビューをお届けする。

情報安全保障研究所
首席研究員

山崎 文明

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(やまさき・ふみあき)1955年、大阪府生まれ。神戸大学海事科学部卒。大手外資系の会計監査法人などのシステム監査に携わり、情報セキュリティに関する政府関連委員会の委員を歴任。現在は、明治大学サイバーセキュリティ研究所客員研究員も務める。著書に『情報立国・日本の戦争』(角川新書)など。

中国の監視体制は、金盾(グレート・ファイアウォール)と天網(スカイネット)で成り立っています。今回取り上げる金盾は、中国政府が1993年に策定した情報化・電子政府化に向けた国家戦略の一環で、99年から開発されたものです。

そもそもファイアウォール(日本語の意味は「防火壁」)とは、予め設定したルールに従って、外部からの不正なアクセスを遮断するセキュリティシステムのことです。中国は、これを国全体に投網をかけるように実装化。例えば「ツイッターは好ましくない」と判断すれば、ツイッターの通信は全て止められるようにしています。

このため、万里の長城をもじった「グレート・ファイアウォール」と呼ばれ、サイバースペース管理局と呼ばれる機関が管理し、ネット検閲を日々強化しています。日本でも同じことを国家的にやろうと思えば、技術的には可能です。