© Nikola Productions, Inc. 2020

 

2021年4月号記事

Movie

テスラ エジソンが恐れた天才

 

世界を輝かせた孤高の発明家

【スタッフ】
監督・脚本・製作:マイケル・アルメレイダ
【キャスト】
出演:イーサン・ホーク、カイル・マクラクランほか
【配給等】
配給:ショウゲート
【公開日】
2021年3月26日よりヒューマントラストシネマ有楽町ほかにて全国順次ロードショー

 

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© Nikola Productions, Inc. 2020

 

【レビュー】

電力システム、ラジオ、ラジコン、噴水、電気モーター、点火プラグ……。私たちの生活に欠かせないものを次々と発明したニコラ・テスラ。天才発明家として富と名声を得たものの、その生涯には常に「孤高」「異端」といった言葉が付きまとう彼の、謎に満ちた半生に迫る。

1884年、憧れのエジソンの元で働き始めたテスラだが、「直流か、交流か」で対立し訣別。実業家のジョージ・ウェスティングハウスと手を組み、シカゴ万博で交流電流を認められる。電流戦争でエジソンに勝利し、時代の寵児になったテスラは大財閥J・P・モルガンから莫大な資金を得て、「無線」の実現に挑戦するが……。

電波を使っての、宇宙人との交信に挑んだことでも知られ、その功績が後年さらに称えられるであろうテスラの人物像を垣間見せる本作。驚異の頭脳を武器にさまざまな発明を行う一方、その潔癖さや純粋さゆえに、政治的な駆け引きや複雑な人間関係などに悩み苦しんだ生涯でもあった。エジソンの描き方はやや偏っているが、テスラの功績と生き方を詳細に描いた結果とも言えるだろう。

作中の、「機械は人間の延長線上にあり、対極ではありません」という言葉が、テスラの人柄を象徴している。

 

ザ・リバティWeb シネマレビュー

「テスラ エジソンが恐れた天才」

(星4つ。満点は5つ)