《ニュース》

世界保健機関(WHO)によるウィルス起源調査の開始が目前に迫る中、新型コロナウィルスで亡くなった中国人の遺族が集うSNS上のグループが削除されるなど、中国当局が情報統制を強めていると、AFP通信が28日に報じました。

《詳細》

コロナの遺族グループは、SNS大手の「微信(ウィーチャット)」上で80~100人ほどが参加していたもの。こうしたグループを通して、武漢当局のコロナへの対応を批判するとともに、説明責任を果たすように訴えかけていました。

しかし、何の通達もなく、このグループはSNS上から削除されたといいます。メンバーの一人である張海(ツァング・ハイ)さんはAFPの取材に対して、「当局が非常に神経質になっているのが分かる。遺族がWHO調査団と接触するのが怖いのだ」と語りました。

さらに別の遺族は、このほど武漢当局に呼び出され、「メディアの取材に応じたり、その他の者らに利用されたりする」ことがないように警告を受け、「弔慰金」として5000元(約8万円)を渡されたといいます。

武漢在住の遺族の中には、自治体の関係者に対してコロナによる損害の補償と処罰を求める訴訟を起こしたものの、裁判所は訴えの受け入れを拒否したとされています。

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