台湾・台北市内の私邸で、幸福の科学グループの会見に応じる李登輝元総統。

中国の圧力に屈せず、台湾の民主化を推し進めた台湾の李登輝元総統――。

その李氏が9月26日、台北市内の私邸・翠山荘にて1時間半にわたって幸福の科学グループと会見。日本と台湾の国交正常化を掲げる幸福実現党にメッセージを送った。

李登輝元台湾総統が「信仰」を語る~幸福実現党へのメッセージ【ザ・ファクト】

同党の釈量子党首は昨年の夏、沖縄県石垣市で行われた李氏の講演会に出席。その場で李氏側に、「日本は、台湾を国家として承認し、国交正常化を進め、国連への加盟(復帰)を支援する」などと記した「台湾政策」を手渡し、「日台は今後さらに友好関係を深め、アジアの発展に貢献すべきだと考えます」と伝えていた。

同党は、幸福の科学を母体とした本格的な宗教政党。あらゆる政策のベースに、「人は永遠の生命を持ち、世の中の発展に貢献するために生まれてくる」という宗教思想がある。

キリスト教プロテスタントの信仰を持つ李氏はメッセージの中で、同党に対し、「私と皆様をつなぐ精神的なつながりは、強い信念と信仰心、これを持っていることだと強く感じています」と語っている。

「政治家が神への信仰を持つことの大切さ」について、李氏が語った幸福実現党へのメッセージ部分の全文を以下に紹介する。

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民主化を進める中で慰めとなったもの

私は常々、人間には信仰は不可欠なものだと訴えてきました。この考えは、30代でキリスト教の洗礼を受けてからというもの、微塵も変わっていません。特に台湾総統在任中の12年間は、あらゆる苦難に直面し、頼るべき人もいない状態で、すがることができたのは信仰のみでありました。

指導者というのは常に攻撃を受ける対象となります。それゆえに、精神的にも、政治的にも、さまざまな問題が起こり得る可能性が非常に多くあります。そうしたときにこそ、すがるべき信仰が必要となるのです。(台湾の)民主化を進めるため、私が政治改革を行った際、困難にぶつかったときに、唯一慰めとなったのが信仰であり、神の存在でありました。

指導者の信念を支える原動力

私はキリスト教徒ですが、もちろん信仰は必ずしもキリスト教でなくても、何を信じてもよいと思っています。信仰は、すなわち、リーダーシップの問題であると考えます。

例えば、これまで日本には、リーダーシップを持つ指導者が存在しませんでした。おそらく、彼らには信仰はなかったのではないでしょうか。それはつまり、強い信仰を持たなければ、あらゆる問題に恐れを生じ、突破することを躊躇させるからです。

指導者の苦難はどこにあるか。理論上必要でも、改革が必要なことが明白であっても、実際問題、それをいかに実行するか、いつ実行するかも難しい。指導者の信念を支える原動力は信仰に他ならないのです。

神は常に共にある

先ほど申し上げたように私はクリスチャンですが、聖書が強調する愛と、公義の精神がすべてであり、神は常に共にあるというのが私の考えです。

信仰については、機械的、論理的な因果ではなく、人格的感情の政治が大事であるということです。浅い表面意識や理性の判断よりも、信仰はもっと深い深層意識に発動しなければなりません。私と皆様をつなぐ精神的なつながりは、強い信念と信仰心、これを持っていることだと強く感じています。

私がこれまで歩んできた人生については、ちょうど、李登輝基金会が製作したドキュメンタリー完成したばかりですが、多くの皆様にご覧いただきたいと考えております。今後とも、幸福実現党がますます発展され、人々の救済に寄与されることを心よりお祈り申し上げて私のご挨拶といたします。

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【関連書籍】

幸福の科学出版 『日本よ、国家たれ! 元台湾総統 李登輝守護霊 魂のメッセージ』 大川隆法著

https://www.irhpress.co.jp/products/detail.php?product_id=1110

幸福の科学出版 『緊急・守護霊インタビュー 台湾新総統 蔡英文の未来戦略』 大川隆法著

https://www.irhpress.co.jp/products/detail.php?product_id=1631

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