写真:AP/アフロ

2017年8月号記事

アメリカでも日本でも悪者扱い

誤報だらけのトランプ報道

トランプ政権が「ロシア疑惑」で揺れている。弾劾される可能性も報じられているが、疑惑の真相を探っていくと、思わぬ黒幕がいた。マスコミが報じない真実に迫る。

(編集部 山下格史、長華子、山本慧、片岡眞有子)


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「恥さらし」「自己愛性パーソナリティ(人格)障害」「最高破壊責任者」「愚か」―。

匿名の書き込みレベルの誹謗中傷の数々。だがこれらの言葉を使っているのは、アメリカのマスコミだ。一体、誰に? そう、アメリカ大統領に対してだ。

ハーバード大学も苦言

「トランプ報道を見れば、悪口に当たる」と言っていいほど、アメリカのマスコミは執拗に批判している。それは数字にも表れている。

ハーバード大学の調査によると、 トランプ政権発足後の100日間で、主要マスコミ報道の8割が、トランプ氏をネガティブに取り上げ、ポジティブなものは2割にすぎなかったという(次ページ図)

報告書は最後にこう断じる。

「ジャーナリストは、自身を政府に対抗する存在と見ることを控える必要がある。マスコミが報じるべきは、政府とマスコミの競争ではなく、共和党と民主党の競争だ。それが民主主義の根幹である」

次ページからのポイント

トランプ支持者を狙い撃ち?

「地球上で最も不誠実な輩」

トランプ氏のネガティブ報道は8割に達する