MH370便が失踪した2014年3月当時、マレーシア国際イスラム大学の図書館前には、行方不明者の無事を祈るメッセージボードが掲げられた。

《本記事のポイント》

  • マレーシア航空機の失踪から3年。捜索は打ち切られた。
  • 世界中で真相を明らかにしようという動きが起きている。
  • 捜索は「インド洋」ではなく、「南シナ海」で行う必要がある。

「航空史上最大のミステリー」とも言えるマレーシア航空機の墜落事故から、今月8日でちょうど3年が経った。墜落場所も特定されていないこの事故は、果たしてこのまま迷宮入りしてしまうのだろうか――。

今から3年前の2014年3月8日、マレーシア航空のMH370便は、乗員乗客239人を乗せて、マレーシアのクアラルンプールから中国の北京に向かって飛び立った。その後、マレーシアとベトナムの間の南シナ海上空で、管制レーダーから突如姿を消し、そのまま行方が分からなくなっている。

マレーシア政府は同月24日、「イギリスの衛星通信会社インマルサットが捉えた衛星情報の解析の結果、同機がインド洋南部に墜落したとみられる」と発表した。

これを受け、南インド洋の海底では、マレーシア、オーストラリア、中国の3カ国による広大な範囲の海底捜索活動が行われた。しかし、手掛かりが見つからないまま、2017年1月17日に捜索は打ち切られた。

家族たちは捜索再開願い募金活動へ

乗客の家族でつくる団体「ボイス370」は今月4日、マレーシアのクアラルンプールで集会を開き、打ち切りになった機体の捜索を独自に再開するため、募金活動を始めると明らかにした。

残された家族にとって、愛する人が突然行方不明になり、真相も分からないまま泣き寝入りすることはできないだろう。

同集会に初参加したマレーシアのリオウ運輸相は「(違う場所を捜索する必要があるとの)確かな証拠が示されれば再開する」と語った(4日付産経新聞)。

同機が姿を消したのは南シナ海上空であるにもかかわらず、インド洋で大規模な海底調査が行われてきたことには疑問が残る。

さまざまな証拠を検証する人々

世界各地には、「インド洋に墜落した」と早々に発表したマレーシア政府やマレーシア航空の対応に疑問を抱き、この事件について調査している人々がいる。

香港を拠点に活動するフランス人ジャーナリストのフローレンス・デ・ションジー氏は、マレーシア政府の発表に疑問を抱き、世界中の研究者と情報交換を行いながら、現地調査を繰り返し、さまざまな証拠を検証してきた。その結果、「機体は、通信が途切れた地点の南シナ海に墜落した」という結論を導き出し、2016年9月にこの件に関するフランス語の書籍を発刊した。

また、過去に本欄でも紹介したイギリスの海洋考古学者ティム・エイカース氏は、事故直後の衛星写真の分析によって、南シナ海に同機の残骸と思われるものを発見。「MH370便は整備不良のため空中で爆発し、南シナ海に沈んだ」という説を紹介している。

実際に、MH370便が行方不明になった当時、南シナ海に面するベトナム沖では、航空機の残骸の目撃情報が相次いだ。

例えば、南シナ海上の石油プラットフォームで働いていたニュージーランド人のマイク・マッケイ氏は、同機が姿を消した8日未明、南シナ海上空に「火の玉になって落ちる飛行物体」を目撃したと証言。その時間と方角は、MH370便がレーダーから消えた時間・位置ともに合致する。

「機体の事故で南シナ海に沈んだ」

実は、大川隆法・幸福の科学総裁は、同機の失踪から5日後の2014年3月13日、眠れる予言者として有名なエドガー・ケイシーの霊を呼び出し、同機の行方を探る「透視リーディング」を行っている。

ケイシーの霊は、飛行中に同機の左翼が折れ、左に旋回しながらきりもみ状態で落下していく様子をありありと描写。「一度、事故を起こしている機体だった。修理が不十分だったようだ。これはミサイル攻撃やテロ攻撃などではなく、事故だ」と断言。

また、マレーシア政府は「マラッカ海峡に向かってUターンし、その後、インド洋の方に飛んでいき、そこで墜落した」と発表していたが、ケイシー霊は「真っ直ぐ北京と結んだ方向の、南シナ海のかなり深い所に墜ちている」と指摘した。

当事者であるマレーシア政府やマレーシア航空はもちろん、機体を製造した米ボーイング社、周辺各国の政府など、関係者は数多くいるはずだ。

犠牲者やその遺族をはじめ、航空業界の安全性向上のためにも、この事故の真相は一刻も早く明らかにされるべきだろう。

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