アフリカの門戸をめぐる攻防──タンザニアと中国の経済的依存【チャイナリスクの死角】
2026.07.15
国際政治学者
佐久間 拓真
(ペンネーム)
国際政治の中でも特に米中関係、インド太平洋の安全保障、中国情勢を専門にし、この分野で講演や執筆活動、現地調査などを行う。
近年、アフリカ大陸への中国の急激な進出は、「経済的侵略」や「債務の罠」という言葉とともに語られることが多い。その縮図とも言える舞台が、東アフリカの要衝であるタンザニアである。
インド洋に面したこの国は、内陸国への物流ハブとして極めて重要な位置にあり、中国が進める巨大経済圏構想「一帯一路」の戦略的拠点として目をつけられてきた。中国は巨額のインフラ投資を武器にタンザニアへの影響力を急速に強めたが、その裏には主権や経済的自立を揺るがす深刻なリスクが潜んでいる。
東アフリカ最大級の港湾を中国が"租界"化要求!?
タンザニアにおける中国の影を最も象徴する事例が、バガモヨ港の開発計画である。これは東アフリカ最大級の港湾と特区を建設するメガプロジェクトであり、当初は中国の国有企業が主導して進められた。
しかし、前大統領であるマグフリ氏の政権下で、この計画は突如として凍結される事態となった。中国側が提示した融資条件が、あまりにも不平等だったからである。
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