政府、武器輸出を解禁へ ─ 「中国包囲網形成」のための体制づくりには必要
2026.04.22
中国が軍事拡張を進め、有事が懸念される南シナ海。
《ニュース》
政府は21日、防衛装備品の輸出ルールを定めた防衛装備移転三原則と運営指針を改定し、殺傷能力のある武器の輸出を原則解禁しました。
《詳細》
防衛装備品の完成品の輸出はこれまで、後方支援や安全確保に関わる「救難・輸送・警戒・監視・掃海」という「5類型」に限定されていました。新たな運営指針では、この制約を撤廃し、戦闘機や護衛艦、潜水艦、ミサイルなどの武器を輸出することが原則可能になります。
武器の輸出先は、日本と防衛装備移転協定を結ぶ17カ国(アメリカ、イギリス、オーストラリア、インド、フィリピン、インドネシア、ベトナムなど)に限られます。戦闘中の国への武器輸出は原則不可ですが、アメリカなどを念頭に、「特段の事情」がある場合は例外的に認めるとしています。
政府は、武器の輸出解禁にあたり、「協力関係にある『同盟国』『同志国』との安全保障関係の強化」を強調しています。武器の輸出を通して、同盟国・同志国との絆を深め、地域の防衛力を高める狙いです。またこれは、日本の防衛産業の立て直しにもつながります。
政府が今のタイミングで原則と指針を改定した背景には、高市首相と小泉防衛相が5月の大型連休に外国訪問を予定していることがあります。高市氏はベトナムとオーストラリア、小泉氏はインドネシアとフィリピンを訪問予定です。特にオーストラリアとフィリピンは、主な武器の輸出先国と想定されており、高市、小泉両氏はトップセールスを行いたい考えです。
日豪両政府は18日に、海上自衛隊の「もがみ」型の護衛艦の改良型をもとに、豪海軍新型フリゲート艦を共同開発する契約を結んだばかりです(※護衛艦などの5類型にあたらない完成品は、外国との共同開発・生産という方法でなければ売ることができなかった)。
そしてフィリピンは、海自の中古の「あぶくま」型護衛艦や陸上自衛隊の03式中距離地対空誘導弾(中距離防空用地対空ミサイルシステム)に関心を持っているとされています。フィリピンにはすでに、日本として初めて完成品の防空レーダーを輸出した実績があります。またインドネシアは、日本の中古潜水艦に関心を持っているといいます。
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