釈量子の志士奮迅 [第101回] - 武士道の国として甦るためには

2021.02.26

2021年4月号記事


幸福実現党 党首

釈量子の志士奮迅

第101回

幸福実現党 党首

釈 量子

(しゃく・りょうこ) 1969年、東京都生まれ。國學院大學文学部史学科卒。大手企業勤務を経て、幸福の科学に入局。本誌編集部、常務理事などを歴任。2013年7月から現職。
釈量子のブログはこちらでご覧になれます。
https://shaku-ryoko.net/


武士道の国として甦るためには


アメリカが対中宥和に傾いていく一方、イギリスが「騎士道」の国として筋を通す姿が、目立ち始めています。

香港市民が中国の弾圧から逃れられるよう、英政府は1月31日、香港人に特別ビザを発行する手続きを開始しました。ボリス・ジョンソン首相は、香港との「歴史と友情の固い絆」によるものと語っています。

中国のウイグル族への弾圧についても、英政府は強制労働に関連する商品を、サプライチェーンから除外する規制強化に乗り出しています。

またBBC放送が、ウイグル自治区の収容所で性的暴行が組織的に行われていると報じたことについても、アダムズ外務閣外相は「悪魔の所業」とかなり強い言葉で中国を批判しました。

一時期は中国に経済的にからめとられたか……と心配する局面もありました。しかしコロナ禍と香港蹂躙で、中国のおぞましい本質を直視せざるを得なくなったのではないでしょうか。

英国のアジア回帰

イギリスは第二次世界大戦後の1968年、アジア各地に配置していた軍の「スエズ以東からの撤退」を宣言しました。

しかしそれから50年ぶりに、「アジア回帰戦略」への大転換を始めています。

2019年には当時の国防相が「EU離脱後、アジアに新たな軍事基地を検討している」と明かしました。シンガポールが候補ではないかとも言われていますが、だとすればマラッカ海峡の安全強化にもなります。

2020年12月には、イギリスはマレーシア、シンガポール、オーストラリア、ニュージーランドとの防衛協定「五カ国防衛取極(FPDA)」の枠組みで、各国外相との共同声明を発表。通常戦争の抑止に注力することを確認しました。

日本との距離も、縮めつつあります。

2015年には「国家安全保障戦略」において、日本を「アジアで最も緊密な安全保障パートナー」と明記しています。

今年1月には、「日英包括的経済連携協定(EPA)」が発行。GDP世界3位と6位の国が自由貿易でつながる意義は大きいです。

日本にとって、100年前の日英同盟は日露戦争という国難を打破する大きな力となりました。一方、その日英同盟を廃棄したことが、第二次世界大戦に飲み込まれていく大きな要因になりました。

現在も、イギリス軍の規模はそれほど大きくありませんが、核を積んだ潜水艦を持ち、米軍とは特別な関係を持っています。英空母には米海兵隊の戦闘機が載っており、自衛隊関係者によると「同盟の模範みたいだ」とのことです。

アメリカの軍事力は世界一でも、バイデン政権が中国にどこまで決然とした行動をとれるか疑問視されています。そうした中、騎士道の国・イギリスとの関係を強化することは今、日本にとって重要な意味を持ちます。

できれば現在のような準同盟関係から踏み込んで、「新・日英同盟」に格上げすることを目指すべきでしょう。

自衛隊との共同訓練を行う方向で調整されている英空母「クイーン・エリザベス」。画像:Kevin Shipp / Shutterstock.com


武士道と騎士道でアジアを守る

もちろんその前提として、日本が武士道を取り戻す必要があります。

大川隆法・幸福実現党総裁は、著書『バイデン守護霊の霊言』のあとがきでこう語っています。

かつてのローマ帝国のように、アメリカ合衆国の滅びは始まった。日本の国よ、武士道の国として甦れ。世界が再び暗黒の時代に戻る前に、新しい太陽を昇らせよ。私の願いは切実である

信仰心が武士道の前提

日本が武士道の国として甦るためには、「信仰心」を取り戻さねばなりません。目に見えない神を信じればこそ、人間に神仏の子としての尊厳(真の人権)が生まれ、正義が生まれ、民主主義に方向性を与えるのです。

無神論国家・中国の利に釣られ「憲法九条」と心中して本当にいいのか。国民一人ひとりが踏み絵を迫られます。

日英が「正義」で通じ合う関係を築き、価値観を喪失しつつあるアメリカも引っ張るくらいのつもりで、対中包囲網を築いていく必要があります。日本が、目に見えない価値に目覚め、神の国として奮起せねば、アジアは守れません。


タグ: 幸福実現党  中国  EPA  釈量子の志士奮迅  ウイグル  対中包囲網  2021年4月号記事  強制労働  武士道  釈量子  信仰心 

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