2006年10月号記事

一国二制度来年で10年

共産政権下の「繁栄」を追う(前編)

97年7月に香港がイギリスから中国に返還されて、今年ではや9年。香港は返還後、どうなったのか。寂れたのか。イギリス領時代とどちらがよかったのか──。「一国二制度」の香港は中国国内であり、日本とは違うとはいえ、13億の共産主義国家の強い影響を受けるという点で両者は似たような立場にある。ひょっとすると香港は日本の将来の姿かもしれないのだ。来年の返還10周年を前に、「共産政権下の香港」の実態を追った。