9日発売の「週刊朝日」に、「総理・菅直人 『3.11後』を語る」と題した単独インタビューが掲載された。表紙にも菅首相を登場させているが、菅降ろしが加速する中での同誌による首相の“PR”は、政権の延命を支えているように映る。

菅首相は、自分の政治の原点に「核廃絶」があることを述べ、核兵器と原発を同列に論じ、「科学技術の進歩は蓄積されますが、人間そのものの能力はそんなに進化しません。そこに生じるギャップゆえに、科学技術は制御不能になることがある」と主張。

また、「総理である以上、いずれ去る日が来るその時まで、言うことは言い、やるべきことはやりぬきますよ。どうにか原子力行政の抜本改革の道筋はつけたい」と、「脱原発」に対する並々ならぬ決意を語っている。ちなみに、脱原発による電力不足や、火力依存時に燃料が他国から輸入できなくなるリスクなどについて突っ込んだ質問はない。

最近の菅首相と朝日新聞系ジャーナリズムの“癒着ぶり”は本欄でも紹介した。また、大川隆法・幸福の科学グループ創始者兼総裁の霊言の中でも、週刊朝日の関係者の守護霊はこう語っている。

「(朝日新聞の)論説主幹が、菅政権の脱原発のほうで組んで、延命させようとしている」(記者の守護霊)、「菅と朝日新聞は、今、太いパイプで守られている。(中略)本来、この人は6月でクビになってるんだろ? それが、ならないのは、これ、朝日の力だよな」(編集長の守護霊)。

インタビューを掲載すること自体は、国民の利益になる部分もあるだろう。しかし、朝日ジャーナリズムが日本を衰退させている菅政権を支えるならば、その罪は限りなく重い。(格)

【参考記事】

朝日ジャーナリズムの「守護神」に迫る

http://www.the-liberty.com/article.php?item_id=2543

2011年9月号 もし日本の首相に悪魔が取り憑いたら ――編集長コラム

http://www.the-liberty.com/article.php?item_id=2473

2011年8月号 民主党政権をつくったマスコミの責任を問う

http://www.the-liberty.com/article.php?item_id=2270

8月1日付本欄 菅政権を露骨に擁護する朝日新聞の謎

http://www.the-liberty.com/article.php?item_id=2541

8月6日付本欄 「原爆の日」に歩調を合わせる朝日新聞と菅首相

http://www.the-liberty.com/article.php?item_id=2569