2005年3月号記事

2005自殺者を減らそうキャンペーン

子供の自殺、5年ぶりに増加へ

急がれる霊的人生観の普及

昨年末、東京都北区の団地で、高校生2人が飛び降り自殺した。そのうちの1人の生徒手帳に、「疲れた。一生懸命、努力しようと思ったけれど限界だ。ごめんなさい」といった両親あての走り書きがあった。2人はインターネットを通じて知り合ったとみられている。

死を急ぐ子供たちが後を絶たない。昨年12月に文部科学省が発表した調査によれば、2003年度に自殺した全国の公立小・中・高等学校の児童・生徒数は、前年度に比べ11・4%増の137人と、5年ぶりに増加に転じた。原因は、「家庭の事情」12・4%、「精神障害」8・8%、「厭世」5・1%、「学校問題」4・4%などで、一番多かったのが原因不明などの「その他」で、63・5%だった。

児童・生徒の自殺が最も多かった年は、校内暴力が社会問題化した79年度で380人。その後、一進一退はあるものの、減少化傾向にあっただけに、気になる「5年ぶりの増加」だ。