〈右〉シュタイナー(1861~1925年) 〈左〉シュタイナーが設計したゲーテアヌム。人智学運動の拠点で、ゲーテにちなんで名付けられた(焼失後、再建)(画像:"Goetheanum Dornach2" by Wladyslaw (talk), edits by: Dontpanic (aka Dogcow) is licensed under CC BY-SA 3.0.)。

 

神秘思想家のルドルフ・シュタイナー(1861~1925年)は、現代において、「シュタイナー教育」の創始者として広く知られている。

本誌の2026年9月号記事「『パワーとしてのオカルティズム』の探究者たち シラー・ゲーテ・シュタイナー」では、3人の仕事(作品)を通して、宗教史や文学、教育に、神秘思想が与えた影響力について紹介した。

今回は、シュタイナーに焦点を当て、本誌では紹介し切れなかった論点について深掘りしたい。

「あらゆる学校の本質は、『神の子のなかから人間市民を作りだす』ということのなかに存在します」

オーストリア帝国領(現:クロアチア)に生まれたシュタイナーは、若くしてゲーテの研究で名を馳せた哲学博士だった。

従来の茫漠とした神秘主義の世界にメスを入れ、それを人間の知を通して理解できるものにしたいと願い、「人智学」を創始。それを具体的に実践する方法が「シュタイナー教育」であり、そのための拠点が「ヴァルドルフ学校」だった。

では、シュタイナーは、何を教えようとしたのか。