生成AIのChatGPTが登場して、3年以上が経つ。

当初は一定の距離を置いていた人も、周囲の人や有名企業家などが使っている声や、精度が上がったとの評判を聞き、仕事や生活に取り入れ始めるケースもあるかもしれない。AIを活用するメリットやノウハウを紹介する本や記事も、巷に溢れ始めている。

その一方で、利用者のメンタルや人生を狂わせる「ChatGPT誘発性精神疾患」とも呼ばれる現象が、数多く報告され始めている。

普通のビジネスマンが「妄想」に囚われ自殺未遂にまで……

海外メディアなどが紹介するある事例では、精神病の病歴などなにもない普通の男性が、仕事の補助機能としてChatGPTを活用し始めたという。

だが実務的なやり取りの延長線上で、"哲学的"なチャットを交わし始め、そう時間が経たないうちに、奇妙な妄想に囚われ始めたという。「自分が何らかの方法で知覚力のあるAIを生み出し、それを使って数学と物理学を破壊して、世界を救う」という主張をし始めたのだ。

温厚だった性格は不安定になり、仕事も解雇される。夜は眠れなくなり、体重は激減した。自殺未遂をした挙句、精神病院に入ることになったという。