2024年11月号記事

地域シリーズ 北海道

太陽光や風力では支えられない!

安くて安定した電気が生み出す北海道の希望

北海道の電気を「安く」「安定した」ものにするためには何が必要か。
地元の「本音」に迫った。

北海道電力の電気代は7月、電力大手9社の中で最も高く、1位となった。なんとオイルショック時を超え、過去最高額だ(下図と次ページ図)。

負担増は数百万円
企業は悩みの中

1990年代以降、北電の泊原子力発電所が稼働して電気代は安くなり、オール電化も普及した。しかし東日本大震災の後、泊原発は3基全てが止まったままだ。8割が火力発電になった今、国際情勢や円安により燃料費が高騰し、電気代は急増している。

特に道内の事業者は、電気代の高騰と格闘し続けてきた。

「去年と比べても、電気代は3割から4割増しですね。事業用は電気代が数百万、数千万円単位になるので、業種を問わず、『どうすれば安くなるか』『電気代の削減方法はないか』と模索されています」(道内の経営者)

資材も人件費も高騰する中、コストが増えれば利益はどんどん消える。給与や雇用にも、影響が出かねない緊急事態だ。

2024年7月の電気代は北海道電力が最も高い

北海道電力9,523円
東北電力8,855円
東京電力8,930円
中部電力8,691円
北陸電力7,758円
関西電力7,664円
中国電力8,514円
四国電力8,595円
九州電力7,551円
各社発表の平均モデル料金より。

 
次ページからのポイント(有料記事)

再エネがもたらす「事故」「自然破壊」「中国の侵略」

北海道の繁栄には原子力が絶対に必要

電気代高騰対策も、バラマキではなく原発再稼働で

ロシアとの関係再構築が北海道の未来を開く