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ロシアで開かれていた新興国グループ「BRICS」の外相会合が、このほど閉幕しました。今年より、加盟国が5カ国から10カ国に拡大した初の公式行事であり、存在感が高まっています。

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イタリアで開催されている主要7カ国首脳会議(G7サミット)を意識するかのように、外相会合がその直前に開かれました。そこで打ち出されたBRICSの共同声明には、「加盟国内の貿易・金融取引における現地通貨の利用を拡大する(脱ドル化を企図)」、「イスラエルを非難し、パレスチナの国連加盟を支持する」「西側諸国による対露制裁を念頭に、一方的な強制措置を懸念」などが盛り込まれました。

ロシアのラブロフ外相は閉幕後の記者会見で、「世界を分断しようとしているのは米欧だ。BRICSは国際社会での正義を求める国々のグループとして現れた」と述べました。

世界銀行によれば、BRICSに加盟する10カ国の人口は36億1000万となり、世界人口の約45%に達するといいます。ロシア大統領府によると、59カ国が加盟に関心を示しているといい、さらに加盟国が増えると見られています。最近では、東南アジア諸国で初めて、タイが加盟の意思を表明しました。

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