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日本学術会議の元会長5人が10日に記者会見を開き、政府が学術会議を「国の特別機関」から切り離し、新法人へ移行させる議論を進めていることに対し、反対を表明しました。
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日本学術会議は、人文・社会科学や自然科学全分野の科学者が集まる代表機関で、内閣総理大臣の所轄の下、政府から独立して職務を行う「国の特別機関」です。国から年間約10億円の予算が計上されています。
事の発端は、2020年10月に菅義偉首相(当時)が、学術会議の推薦する新会員候補105人のうち6人を「任命拒否」したことです。その後、同会議のあり方をめぐり、国の機関として残すか、国から独立した法人に改めるかなどが焦点となり、議論が行われてきました。
昨年12月、政府は学術会議を「国から独立した法人格を有する組織」とし、外部有識者による評価委員会の設置などを盛り込んだ方針を決めました。学術会議側からは「独立性が阻害される」と反発する声がある一方、今年4月に行われた政府の有識者懇談会では、法人化に反対しない姿勢を明言していたといいます。
しかしこのほど、梶田隆章氏ら学術会議で会長を務めた5人が記者会見を行い、反対を表明。梶田氏は「理念なき法人化が、日本の学術の『終わりの始まり』になることを懸念している」と批判。広渡清吾氏は「政府の許す範囲で独立性、自主性を認める科学者組織にしたいのではないか」「改革は学術会議自身がやることだ」などと述べました。
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