《ニュース》
東南アジア各国でコロナ禍によって失職した若者らが、中国人主体の詐欺組織に身柄を売られ、犯罪に加担させられたうえで、暴力を受ける被害が広がっていると、30日付の読売新聞が報じました。
《詳細》
「人身売買」の被害者は、カンボジアを中心にミャンマー、フィリピン、ラオスのカジノなどで発見されています。被害者は、SNSを通じて、日給約2万円の「高給の仕事」を持ちかけられます。その内容は、例えばインターネット上で女性を装ってターゲットの男性に偽の株取引を持ち掛け、金を振り込ませるオンライン詐欺や電話詐欺など。最終的に詐欺組織に身柄を売られたケースが多いといいます。
インドネシア当局は10月までにカンボジアから514人のカンボジア人を救出し、その他にも、ベトナム人やタイ人、インド人のほか、香港人や中国人の被害者も確認されました。台湾当局は、3月から12月26日までにカンボジアで700人の台湾人被害者を確認しています。
読売新聞の調査で確認された人身売買の被害者数は2700人以上ですが、実態はそれよりはるかに多いと見られています。
アメリカ平和研究所で東南アジアを担当するジェイソン・タワー氏は、読売新聞の取材に対して、「2012年頃に中国でオンライン賭博の取り締まりが強化され、拠点がカンボジアに移った。今はミャンマーの拠点が増えている」と述べています。
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