2023年2月号記事

地域シリーズ

新潟

柏崎刈羽原発の再稼働で安い電力を!

東日本の原発が全て止まる中、電気代の上昇が続く。
首都圏に電力を送ってきた新潟の柏崎刈羽原発が再稼働すれば、新潟にも全国にも良い影響が及ぶ。

東日本大震災以前、首都圏の電力供給の3割を支えていたのは原子力発電だった。そしてそのうちの半分を担っていたのが、新潟県にある世界最大級の原発サイト・東京電力柏崎刈羽原発だ(下図)。

しかし、電気をもらう側の首都圏で、この事実を認識している人はどれほどいるだろうか。

柏崎刈羽でつくられた電気が首都圏に来ていたことを知らなかったという、神奈川県在住の30代女性はこう話す。

「関東が柏崎刈羽原発からの電気にお世話になっていたと知ったら、関心を持つ人も多いのではないでしょうか。新潟だけの問題ではなくて、電気を使っている地域の人たちの問題でもあるということを知らなければならないですね」

1~7号機が全て止まったまま

電力大消費地の首都圏をエリアとする東京電力にとって、震災の余波で福島第一・第二原発の廃炉が決まった今、柏崎刈羽原発は唯一の原発だ。しかし、2012年に6号機が定期検査に入って以降、1~7号機の全てが止まったままである。

全国的に原発は、西日本で10基再稼働しているが、政治や経済の中枢が集まる首都圏を擁する東日本では1基も再稼働していない。

岸田文雄首相は22年夏にようやく、柏崎刈羽を含め、原子力規制委員会の審査に合格している全国7基(*)を23年夏以降に再稼働させる方針を示し、「国が前面に立ってあらゆる対応をとっていく」と表明した。

もっとも、地元合意の見込みが立っていない柏崎刈羽原発について、岸田政権は手をこまねいている状態だ。だが、日本を取り巻く状況と真剣に向き合う限り、一刻も早い再稼働が必要である。

(*)柏崎刈羽原発6、7号機、東北電力女川原発2号機、関西電力高浜原発1、2号機、中国電力島根原発2号機、日本原子力発電東海第二原発。

首都圏の電力供給の6分の1を担える。
7基の合計出力821万キロワットは
世界最大級

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次ページからのポイント

なぜ柏崎刈羽原発を動かさなければならないのか

政策アナリスト 石川 和男氏インタビュー

糸魚川市議会議員 和泉 克彦氏インタビュー

新発田市議会議員 渡辺 葉子氏インタビュー