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フランス議会下院はこのほど、中国によるウイグル族への弾圧は「人道に対する罪」であり、「ジェノサイド(民族大量虐殺)」だと非難する決議案を賛成多数で採択しました。
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野党である社会党が決議案を提出し、他の複数の野党も支持。賛成票169票に対して、反対は1票で決議が採択されました。北京冬季五輪の開幕を控えて、決議はウイグル族に対するジェノサイドを政府が公式に認定し、非難するように求めました。
決議には、フランスに居住するウイグル族を中国からの脅しや嫌がらせから守るように政府に求める項目も盛り込まれました。
審議の中で、ウイグル自治区で不妊手術の強要や拷問などが起きていると指摘していることについて、議員からは「ウイグルの人たちを文化的、生物学的に根絶させようとする冷酷な動きがある」などと、中国を強く非難する声も上がりました。
これに対して、駐仏中国大使館の報道官は「事実と常識を無視し、中国を故意に中傷し汚名を着せる決議であり、残忍な内政干渉である」と述べました。
さらに中国外務省の趙立堅副報道局長は21日の記者会見で、フランス議会下院が新疆ウイグル自治区の人権抑圧を「ジェノサイド(大量虐殺)」と認定する決議を可決したことを受け、「中国の内政に乱暴に干渉しており、断固反対だ」と強く反発しました。
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