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バイデン政権が発足して初となる米中外交トップ会談が、米アラスカ州アンカレジで2日間に渡って行われ、19日(日本時間20日未明)に終結しました。

《詳細》

アメリカ側からは、アントニー・ブリンケン国務長官とジェイク・サリバン大統領補佐官(国家安全保障担当)が、中国側からは、外交トップの楊潔チ(チは竹かんむりに褫のつくり、ヤン・ジエチー)共産党政治局員と王毅(ワンイー)国務委員が出席し、応酬を繰り広げました。

特に注目を集めたのが、冒頭の公開部分です。

報道によると、もともと、双方による冒頭2分間の発言のみが一部のメディアに公開される予定でした。しかし、最初にアメリカ側が新疆ウイグル自治区や香港、台湾における中国政府の行為やアメリカに対するサイバー攻撃、同盟国への経済的恫喝などに対する懸念を2分余り表明すると、中国側は、「自国の民主主義を押し付けるのを止めよ」「アメリカ国民ですらアメリカ流の民主主義に自信を失いつつある」「新疆ウイグル自治区、チベット、台湾は不可分の領土」など、20分近くも猛烈と反論を続けたのです。

ブリンケン氏は、発言終了を受けて退出しようとする報道陣を引きとめ、日韓が抱く中国政府への懸念に言及し、中国側の言い分に打ち返しました。これに対し、楊氏も報道陣をとどめた上で、再度反論。結局、報道陣を前に1時間を超える応酬が続くという、異例の展開となりました。

バイデン政権は会談に先立ち16日、香港で民主派排除のための選挙制度見直しに関与した中国政府高官ら14人を制裁対象に追加すると発表しており、「人権問題」で中国と対立する姿勢を示しています。

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