高齢者による交通事故が社会問題になりつつあります。
1月9日、前橋市内で85歳の男性が運転する車にはねられた女子高生2人が、意識不明の重態になるという痛ましい事故が起こり、その後1人が亡くなりました。
30日には、岡山県で70代女性が運転する車が対向車線を走る車と衝突。衝撃でひっくり返った軽トラックが、集団下校中の小学生の列に突っ込んで女子児童が亡くなり、4人の児童も重軽傷を負いました。
こうした高齢者による事故が起きるたびに、「一定の年数になったら、強制的に免許を返納すべきでは」という意見が出てきます。今後、高齢化が進むにつれ、この問題はますます大きくなってくるでしょう。
今回は、高齢者の交通事故問題についてさまざまな角度から考えてみます。
一律な返納義務付けは、元気な高齢者の自由を奪う
高齢者は「認知機能や運動能力が低下するため、事故を起こしやすい」という主張があります。
ただ、高齢者は本当に事故が多いのでしょうか。