神を信じれば家族が全滅する / 平和ムードの裏の人権弾圧 神を信じると「罪」になる国 Part3

神を信じれば家族が全滅する / 平和ムードの裏の人権弾圧 神を信じると「罪」になる国 Part3

中朝国境の鴨緑江にかかる橋。対岸が北朝鮮だ。

 

2018年6月号記事

 

Part3

 

地上の地獄・北朝鮮の今

神を信じれば家族が全滅する

 


contents


 

 北朝鮮の最高指導者・金正恩氏は、国をどう導こうとしているのか。それを知る材料は少ない。

 明らかなのは、今年3月の中国との首脳会談を皮切りに、外交を活発化させていること。今後はアメリカとも首脳会談を予定している。核ミサイル技術が一定の水準を超えたと見なされたことで、国際的な発言力を増したかのようだ。

 しかし、いくら立派に見えても、1948年の建国以来、暴力と恐怖で国民を支配する体制は変わっていない。

「最近脱北した人々から、北朝鮮国内の状況が大きく変わったという話は出てきませんが、少しずつ生活が苦しくなっているようです」

 日本に逃れてきた脱北者を支援する北朝鮮難民救援基金の一員で、北朝鮮帰国者の生命と人権を守る会・事務局長でもある佐伯浩明氏はこう語る。

 宗教についてはどうか。

「もともとキリスト教の布教は、朝鮮半島の北の方から始まったので、信者は多かったんです。しかし、共産主義は宗教を否定しますから、宗教者は敵対階層に分類され、抹殺の対象になりました。共産化と同時に牧師や僧侶はほとんど処刑されてしまった。でも完全には潰せないんです。地下教会で信仰を続けています。地方の山奥の洞窟や地下壕を使って活動しているようです」

 

 

脱北した信仰者

 今回、編集部は、北朝鮮でキリスト教の信仰を持ち、布教活動をしていた脱北者の女性、金美花さん(仮名・60歳代)に話を聞くことができた。家族が今も北朝鮮にいるため、個人が特定される情報は伏せて紹介する。

「いくら当局が弾圧したところで、全てを摘発することなんてできないのよ。心の通じ合った者同士で御言葉を伝え合って祈ることを、逐一把握するなんてできませんよ」

 美花さんは曽祖父の代からキリスト教の信仰を持つ家庭に生まれ、幼いころから神様について教わって育った。物心ついたころには宗教が弾圧され、教会に通えなかったが、信徒が集まって地下教会を組織し、家庭内で聖書の御言葉を伝えていた。

 医療関係の仕事をしていた彼女は、山に薬草を採りに行く際、一緒に山に登る人に御言葉を伝え、神に祈りを捧げていた。

「私が導いた人は120人ほどまで増えたわ。隣人愛の実践として、豊かな人には薬を売って、貧しい人には無料であげていたの。私が導いた人たちは、誰も秘密をもらさなかった」

 

 

認めれば家族が全滅する

 ところがあるとき、一緒に山に登った耳の不自由な男性が、北朝鮮の秘密警察である保衛部の一人に、うっかり彼女が自分のために祈りを捧げてくれたことを話してしまった。これをきっかけに、彼女は留置場に入れられる。

 祈りを捧げたという証言の調書を突き付けられ、「神様(ハナニム)と祈っていたのか」と追及された。しかし彼女は、「彼のお祖父さん(ハラボニム)が夢枕に立ったから祀っていた」「彼の聞き違いだ」と言い張った。

「もし認めてしまったら、私一人ではなく家族が全滅するから認めるわけにはいかない。否定し続けて拷問を受けたわ。鼻も裂け、額も割れた。腰や足を踏みつけられて、今も片足を引きずっている。血まみれになると、水をかけられて、しばらくしたらまた拷問が始まる」

 それでも1年間否認し続け、結局、信仰ではなく迷信行為だったということになって、10年の刑務所行きが決まった。

「心の中で、死刑にならなかったことを神様に感謝したわ。刑務所では、腰が曲がるほどの強制労働の日々だった。私が配置されたのは日用品の工場。囚人たちをただでこき使って、保安省(警察)や軍隊が必要なものをつくり、お金も稼ぐのよ。食事はトウモロコシに大豆を混ぜて固めたものを一食200グラム。懲罰で半分や4分の1に減らされたりする。日曜には公開処刑を見せられ、政治学習をさせられて、罪を反省せよと迫られた」

 重労働と栄養不足で周りの人たちが次々と死んでいく。それでも彼女は心の中で祈り続けた。

 

続きは2ページ目以降へ

 

 

次ページからのポイント

信仰は揺るがなかったのか

金体制なら地上の地獄は続く

インタビュー / 佐伯浩明 北朝鮮問題は拉致だけではない

中国・北朝鮮に「信教の自由」を

 

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タグ: 2018年6月号記事  中国  北朝鮮  信仰  宗教    人権弾圧  信仰者  脱北  留置場  強制労働  重労働  栄養不足  佐伯浩明  著名知識人  信教の自由  金体制  収容所  拉致  

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