2017年4月号記事

トランプの「自国ファースト」を日本も

これからは「愛国経営」で行こう!

トランプ米大統領の「米国第一」宣言は、超大国が自己中心的に自国の利益を求め、世界が混乱するのではと恐れられている。日本はどうすればいいか考えた。

(編集部 大塚紘子、河本晴恵、片岡眞有子)

「保護こそ偉大な繁栄と力強さを導く」

ドナルド・トランプ米大統領は、就任演説でこう語った。選挙中から「米国第一」を掲げ、貿易や税制などあらゆる分野で米国民の利益を優先することを表明していた。

アメリカはこれまで、「グローバリズム」の旗手として、世界に市場の開放や金融取引などの自由化を広げてきた。それは、ビジネスを自由化すれば世界のあらゆる国が繁栄する、という理想に基づいたものだった。

こうした理想をぶち壊すようなトランプ氏の政策に、アメリカ国内外で「世界経済に大きな打撃」(英フィナンシャル・タイムズ紙)と批判が集まり、日本の新聞も「内向き超大国を憂う」(朝日新聞)などと懸念する。

しかし、日米経済の現状をつぶさに見れば、「グローバリズム」の別の面が見えてくる。

次ページからのポイント

インタビュー アメリカ企業は愛国心を失っている / ラルフ・E.ゴーモリー氏

ドキュメント 日本経済 「失われた25年」の正体

インタビュー 日本式の経営で日本経済は復活できる / 藤井 厳喜氏

グローバリズムの幻想から目を覚まそう