値上げが止まらない 食卓を襲う食糧危機の本質 - Part 1
2023.06.29
2023年8月号記事
値上げが止まらない
食卓を襲う食糧危機の本質
スーパーやコンビニなどでは、食品がどんどん高くなっている。
食料は生活必需品であり、削りづらい。なぜこのような事態が起きているのか。
contents
値上げが止まらない 食卓を襲う食糧危機の本質 - Part 1
多くの人を悩ませたのは、スーパーの棚で空っぽになった卵である。
長らく「1パック200円前後」だった卵の価格が急騰し、さらには品薄にまでなり、「お一人様一個まで」と書かれた張り紙を見て、うんざりさせられた人はかなりいるだろう。
店頭に並ぶ他の商品の値上げも尋常ではなく、値札を見て買い控えた経験は一度や二度ではあるまい。
主要食品メーカー195社が今年値上げする商品はすでに2万品目に達し、年内にも3万品目を超える予測すらあるなど、昨年を上回る値上げのハイペースが続く(下図)。
帝国データバンクが3月末に「今年度の食費負担は昨年度より1世帯当たり約2万6千円増える」と試算結果を発表したが、値上げ品目がそれより急増している今では、さらなる負担増になっていると見ていい。
「再値上げ」や値段はそのままで内容量を減らす「実質値上げ」を含んだ値上げラッシュは、長期化するかもしれず、収束する気配は今のところない。
農業危機が食糧危機に直結
「卵は1パック300円」が当たり前になる / 資源・食糧問題研究所代表 柴田 明夫氏インタビュー
衰退する農業を復活させる! / アジア成長研究所特別教授 本間 正義氏インタビュー
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