WHOの中国寄りの姿勢が浮き彫りに 国連を本当に信用していい?

2020.03.27

写真:Hector Christiaen / Shutterstock.com

《本記事のポイント》

  • 新型コロナウィルスをめぐって、WHOが「中国寄り」と批判されている
  • 中国は国際機関への影響力を強め、覇権を広げようとしている
  • 日本はアメリカと共に、世界正義を実現できる「新しい国連」を構築する使命がある

戦後、「国際の平和と安全を維持すること」を目的として創られた国際連合。「愛」や「正義」を体現しているかのように思われてきた国際組織だが、新型コロナウィルスの感染拡大を通して、そのスタンスへの不信感が強まっている。

コロナ問題が発覚した後の中国当局の初期対応の遅さに国際的な批判が高まる中、世界保健機関(WHO)のテドロス・アダノム事務局長が中国を持ち上げている。

テドロス氏は、コロナ問題で緊急事態宣言を発表した会見で、「WHOは(コロナ)発生を制御する中国の能力を確信している」「他国も見習うべきだ」などとその対応を称賛した。

しかしその後、世界における感染者数・死者数ともに増え続け、中国政府の対応が適切であったかは疑問を禁じ得ない。

テドロス氏は3月7日に、中国の陳旭(チン・キョク)・駐ジュネーブ国際機関代表部大使と会談。後日、中国政府はWHOに2000万ドル(約21憶円)を寄付することを決定した。中国政府が行った寄付は「中国を称賛するテドロス氏への『賄賂』ではないか」と指摘され、国際機関の中国寄りの姿勢が注目されている。

中国に飲み込まれていく国際機関

かつてアメリカが、国連内で大きな力を持っていた。しかし、トランプ米大統領が国連から一定の距離を置く今、影響力を強めているのが中国だ。

現在、15ある国連の専門機関のうち、国連食糧農業機関(FAO)、国連工業開発機関(UNIDO)、国際民間航空機関(ICAO)、国際電気通信連合(ITU)の4つの機関で、中国出身者がトップを務める。

案の定と言うべきか、それらの機関からは、中国の利益を考えているような動きが垣間見える。

例えば、ICAOの柳芳(リウ・ファン)氏がトップになると、中国と反目する台湾の総会参加を認めなくなった。さらにICAOは、台湾の参加を認めるよう声を上げた有識者らのツイッターをブロックした。

また、ITUの趙厚麟(ジャオ・ホウリン)事務局長も、中国の経済圏構想「一帯一路」との連携を主張するほか、中国の通信大手・華為技術(ファーウェイ)を援護する発言を繰り返している。

中国は国際機関への影響力を強めることで世界からの批判をかわし、より"スムーズ"に覇権を広げようしている。

本当の正義を実現できる国連の再構築を

中国が影響力を強める国際機関に期待するのは難しいだろう。日本は、国際機関の公平さを"絶対視"する考えから抜け出さなくてはならない。

国連は中国の軍事拡張を放置し、世界に正義を発信できていない上に、「アメリカや中国といった利害が対立しがちな国が常任理事国に入っているため、そもそも機能していない」という構造的な問題もある。

世界にはさまざまな文化や価値観、宗教観を持った国が存在する。善悪がない交ぜになり、価値観が多様化する中、今の国連は"本当の正義"を地に降ろすことができていない。

中国に対して強硬姿勢をとるアメリカと歩調を合わせ、日本は、世界正義を発信できる新しい国連の再構築に貢献していく使命がある。

(久保知佳子)

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タグ: 新型コロナウィルス  ファーウェイ  WHO  テドロス  趙厚麟  公平  ICAO  柳芳  ITU  正義 

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