2020-2030 世界を読む Extra Edition Interview - もし中国軍が台湾を侵攻したら
2019.12.24
台湾軍の軍事演習を視察する蔡総統。写真:ロイター/ アフロ。
2020年2月号記事
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2020-2030 世界を読む
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2020-2030 世界を読む Extra Edition Interview - もし中国軍が台湾を侵攻したら
Extra Edition Interview
もし中国軍が台湾を侵攻したら
2020年代にも起きると想定されている台湾有事。
台湾の軍事専門家が、侵略シミュレーションについて語った。
台湾国防大学校務諮詢委員
邱 伯浩
(チョウ・ボハオ)1967年生まれ。台湾出身。陸軍軍官学校、国防大学陸軍参謀学院、国防大学政治研究所などを卒業。政治学博士。現在は国防大学校務諮詢委員や日本安全保障戦略研究所研究員を務める。
2020年は台湾にとって重要な年です。1月に台湾総統選があり、11月には米大統領選が控えています。台湾の蔡英文総統とトランプ米大統領が再選すれば、米台関係は強化され、対中強硬路線が強まると思います。
米台関係強化により、国際社会での台湾の存在感が高まれば、中国は「台湾が中国の一つの省から独立に動いた」と見て、台湾を侵攻する可能性もあります。
台湾国防省は2019年8月、「中国軍は2020年に台湾を侵攻する準備を整える」とのレポートを発表しました。現状では、台湾侵攻の可能性は70%ぐらいあると思います。
蔡政権の転覆を狙う
中国共産党は約70年前の内戦で国民党に勝ち、中国大陸を支配しました。今もそのやり方を台湾に仕掛けています。それが、「ハイブリッド戦争」という戦い方です。
中国は現在、台湾を「経済混乱」させています。 例えば、中国から台湾への観光客や貿易の制限などです。中国人観光客はピーク時に約420万人いましたが、蔡政権発足後は減少に転じました。「中国なしでは生きられないだろう」と圧力をかけているのです。
その次に考えられるのは、「政治混乱」です。台湾には親中派組織がいろいろあります。政党やメディア、宗教、企業です。中国共産党はこうした組織を資金提供などで支援しています。
私が最も警戒しているのは、 親中派が「反蔡英文デモ」を起こすことです。中国とのビジネスが減って景気が悪くなる中、大規模な反政府デモが起きれば、蔡政権は崩壊しかねません。
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台湾軍の3つの戦い方
台湾軍の3つの戦い方(図)
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