チベット亡命政府のリーダーであるロブサン・センゲ首相と、超党派の国会議員との会合がこのほど、国会内で開かれた。

同首相は、「チベットは中国の侵攻後、ずっと苦しんできた。抗議の焼身自殺を図るチベット人が選んだ悲劇的な死を無駄にしない」と述べた。

ロブサン・センゲ氏は、ハーバード大学のシニアフェローの立場を捨て、チベットの自由のために立候補し、昨年8月に行われた民主的な選挙によって首相に選ばれた。

有志議員らは、「チベットの人権状況を変えなければならない」と思いを固めたのだろう。中国政府に対して、抗議の焼身自殺の原因となっている人権問題に対する抜本的な政策の見直しを行い、チベット亡命政権との直接かつ真摯な対話を早急に再開するよう求めることなどを柱とする決議を採択した。

チベットから文化・伝統・歴史や宗教を奪われてはならないとする、「中国非難決議を採択」する道も大切だが、中華帝国主義を粉砕するための思想や考え方を、国際社会に対して力強く発信していくことが、より根源的な解決策につながる。

4月11日に発刊される『日本武尊の国防原論』(大川隆法著・幸福実現党発行)には、次のような提言がある。

「(中国に侵略された)チベットも制約をかけられて、『どの国に行ってはいけない』『誰と会ってはいけない』とやられているが、『中国に占領されたら、どんな風になるか』ということを、ちゃんと教えることは大事。沖縄の人たちがそんな風になりたいのか、シミュレーションして教えた方がいい」

「中国の政治体制に楔を入れて、複数政党制を導入させることが大事。信教の自由、言論・出版の自由など国民の知る権利を、彼らに教え込む必要がある。民主主義が機能するためには知る権利が前提としてあるので、その辺のところを思想戦として打ち込んでいく必要がある」

情報公開によって国民の知る権利が得られ、信教、言論・出版、集会、結社など、あらゆる自由が保障され、多元的な政治的意見も受け入れる、そうした国体に中国が変わることができるかどうか。国民の自由と幸福のために、さらに世界の平和のために、中国の次期国家主席がそうした勇断ができるよう、今後とも弊誌も、「中国の民主化」を後押しできる言論活動を続けていきたい。(善)

【関連書籍】

幸福の科学出版ホームページ 『日本武尊の国防原論』 大川隆法著

http://www.irhpress.co.jp/detail/html/H7022.html

【関連記事】

2012年5月号記事 日本武尊の国防原論 「中国に占領されたらどうなるか」教えるべき - 公開霊言抜粋レポート

http://www.the-liberty.com/article.php?item_id=4034

2012年5月号記事 検証・中国の「日本解放工作」 内モンゴル、ウイグル、チベット、そして……。

http://www.the-liberty.com/article.php?item_id=4028

2012年3月28日付本欄 中国に抗議 チベット人がインドで焼身自殺

http://www.the-liberty.com/article.php?item_id=4058