《ニュース》

トランプ米大統領が昨年5月に設立した諮問機関「宗教の自由委員会」がこのほど、宗教を理由にした迫害を調査し、すべてのアメリカ人の信教の自由を強化することを目的とした、220ページにわたる報告書草案を発表しました。

《詳細》

「宗教の自由委員会」は、キリスト教徒、ユダヤ教徒、イスラム教徒、ヒンドゥー教徒、シク教徒など、すべての信仰を持つアメリカ人が、政府の干渉を受けずに、自由に神に近づく権利を守るために設立されました。

同委員会は過去1年間に7回の公聴会を開催し、さまざまな宗教を信じるアメリカ人100人以上の証人から意見を聴取。その調査結果に基づいた報告書草案を6月26日に発表しました。

報告書は、近年、宗教的信念を理由とした不当な差別や迫害が増加していると指摘しています。

例えば、ある小学生は、LGBT関連の本を読むことを強要された際、キリスト教の信仰を理由に拒否したことでいじめを受けたといいます。また、「イエスは私を愛している」と書かれたマスクを外すように命じられた小学生、机の上に置いている十字架を撤去しなければ解雇すると脅された教師、フットボールの試合後に祈りを捧げたことで解雇されたコーチ、宗教上の理由で新型コロナウイルスのワクチン接種を拒否したために年金を失ったり、解雇されたりした軍人などの事例が紹介されています。

他にも、礼拝所を破壊されたヒンドゥー教徒や、自殺幇助法の制定によって、自身のイスラム教やユダヤ教の信念に反して安楽死の処置を行わざるを得ないリスクがある医師、ユダヤ人であるという理由だけで命を狙われたハーバード大学生など、さまざまな宗教的信念を持つ人々からの証言が報告されています。これらについて委員会は、「政教分離についての誤った解釈」が、公共の場における宗教差別を助長していると指摘しています。

実際には合衆国憲法の政教分離規定は、「国教」を定めることを禁止しているだけで、宗教活動を制限するものではありません。あくまで「信教の自由」を守るために、「政府が」宗教の設立を禁止したり、特定の宗教を他の宗教より優遇したり、教会の機能を乗っ取ったり、宗教を強制したりすることを禁止することを定めています(修正第一条)。しかしこれらが、「宗教に関わるものを、公共の場から排除する」と誤って解釈された結果、信教の自由が著しく侵害されているとしています。

委員会は、「政教分離についての正しい解釈を明確にする指針を発行すること」や、「宗教差別を受けない権利があることを国民に周知するポスターを配布すること」、「信教の自由対策本部を設置すること」、「宗教団体が、特定の政治候補者を支持・反対する活動を行うことを禁じた『ジョンソン修正条項』を廃止すること」などを要請しています。

また報告書は、宗教は社会に多くの恩恵をもたらすと指摘。その例として、政府の権力の乱用を阻止する「良心」の形成、慈善活動の促進、家族や地域社会の絆の強化、人々の健康と幸福の向上などを挙げ、次のように述べています。

「信仰を持つ人々が、祈りや貧しい人々への奉仕、慈善活動、道徳基準の遵守に至るまで、信仰に基づいて生活するという宗教的自由を行使するとき、人々はより充実した人生を送り、活気のある家族を築き、私たちのコミュニティを強化し、そして最終的には、国家を強化する。このように、信教の自由は単に社会の付属物ではない。それは我々の共和国の鼓動であり、アメリカの成功の生命線だ」

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