2025年4月号記事
政府効率化省 始動!
「省庁を減らし、悪徳役人を解雇せよ」
とうとう始まったアメリカ政府のスリム化。
政府効率化省の試みについて探った。
トランプ米大統領は大統領就任演説で、「連邦政府の有能さと効率性とを回復するために、まったく新しい政府効率化省(DOGE)を設立します」と高らかに宣言した。米経済の成長を阻害し、最大の懸案事項と化している「肥大化した政府」への徹底したスリム化の決意表明である。誰もが取り組むべきと感じつつ、先延ばしにしてきた課題だ。起業家のイーロン・マスク氏がその経営手腕を買われ、同組織を率いる。トランプ氏が第二次大戦中のアメリカの原爆開発プロジェクトである「マンハッタン計画」になぞらえるほどの大掛かりなものとなる。
DOGEの目的は3つある。(1)行政のスリム化、(2)規制緩和、(3)政府支出の削減だ。
というのも先述のとおり、肥大化した「大きな政府」が、経済成長を妨げる最大の原因となっているからだ。
アメリカの2024年度の歳出は6.7兆ドル、歳入は4.9兆ドル。差額の1.8兆ドル(約272兆円)は、赤字国債の発行(国民からの借金)で賄う「借金大国」である。インフレ抑制のために利上げが行われ、利子の返済だけで「米国防総省の予算に匹敵する額」に国民からの税収を充てている。
これは、国民からお金を巻き上げる「収奪国家」が完成しつつあるということだ。極めて非道徳的行為といえよう。
ここに改革のメスを入れようとしているのが、DOGEであり、3つの目標達成で「小さな政府」の実現を目指す。
※文中や注の特に断りのない『 』は、いずれも大川隆法著、幸福の科学出版刊。
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