アジア太平洋交流学会会長・目白大学大学院講師
澁谷 司
(しぶや・つかさ)1953年、東京生まれ。東京外国語大学中国語学科卒。東京外国語大学大学院「地域研究」研究科修了。関東学院大学、亜細亜大学、青山学院大学、東京外国語大学などで非常勤講師を歴任。2004年夏~05年夏にかけて台湾の明道管理学院(現・明道大学)で教鞭をとる。11年4月~14年3月まで拓殖大学海外事情研究所附属華僑研究センター長。20年3月まで、拓殖大学海外事情研究所教授。著書に『人が死滅する中国汚染大陸 超複合汚染の恐怖』(経済界)、『2017年から始まる! 「砂上の中華帝国」大崩壊』(電波社)など。
「FIFAワールドカップ2026」(以下、「FIFAワールドカップ」)アジア最終予選(第3次)で、中国男子代表チームは連敗を喫し、国内の批判を呼んだ。
9月5日、アジア最終予選初戦の日本対中国戦は、埼玉スタジアムで行われた。
中国ファンが「日本撃破」を叫んだにもかかわらず、中国チームはアウェーで日本に0‐7の大敗を喫した(*)。その試合で、ワールドカップ予選における最多失点のワースト記録を樹立している。
批評家たちは、これは習近平主席の10年にわたる「サッカー強国の夢」の終わりだと酷評した。
特に中国のサッカーファンとメディアは中国チームを厳しく批判し、スポーツ紙『東方体育日報』は、今回の敗戦は予選ラウンドで最も手痛いものだとし、社説で、中国チームはどん底に落ちたと論じた。
中国代表のセルビア人監督、イヴァノヴィッチは、その「無能さ」と「サッカー代表チームの欠点」を批判されたが、彼自身も彼の監督キャリア最大の敗北だと認めている。
サッカー中国代表の元キャプテンである範志毅は「簡単に点を取られすぎた。日本に負けたことは受け入れられるが、(ボールと反対側の)逆サイドを簡単にやられたのは、ひどすぎる」と吐き捨てた。
元中国代表FWの李毅は、中国と日本の差は7点以上あったと認めながらも、その怒りの矛先を監督に向け、辞任を要求した。
スペイン・プリメーラ・ディビシオンのクラブに勤める中国人のパトリック(匿名)はメディアに対し、中国の弱さの背景には文化・システムの問題があると指摘している。