《ニュース》

イスラム組織ハマスの最高指導者イスマイル・ハニヤ氏はこのほど、アメリカやイスラエルなどが仏パリで開いた協議で一致した、パレスチナ自治区ガザ地区での「戦闘休止案」を受け取り、検討していると明らかにしました。

《詳細》

パリで議論された戦闘休止案は3段階で構成されており、昨年10月の奇襲攻撃でハマスに拉致された人質と、イスラエルで収監されているパレスチナ人囚人を交換するというものです。

6週間の停戦を行う間に、ハマスの人質であるイスラエル人1人につき、パレスチナ人囚人3人を釈放します。案自体は「大枠で合意」に至り、細部を詰めている段階であると英BBCなどが伝えています。

米ブルームバーグは「交渉は初期段階にあり、数日中の事態打開は期待できないが、それでも戦闘開始以来最長の停戦と最多の人質解放が盛り込まれた提案は合意に至る現実的な見込みがあり、より長期の停戦につながる可能性もある」と報じています(2月1日付)。

一方、ハニヤ氏は声明で、「ガザからイスラエル軍を完全に撤退させることが優先事項だ」と表明。イスラエルのネタニヤフ首相も重大な相違が残っているとし、軍をガザから撤退させるつもりはなく、数千人のテロリストを釈放する気もないとの姿勢を示しています。

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