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生成AI(人工知能)の「チャットGPT」が作成した条例案が先月、ブラジル市議会で可決されたことが明らかになり、物議を醸しています。

《詳細》

条例は、ブラジル南部の都市ポルトアレグレ(人口約130万人)の市議会において成立しました。「住宅の水道メーターが盗難に遭った場合、無償で交換が行われる」という内容で、議員36人の満場一致で可決され、先月23日から施行されたといいます。

しかし、条例が成立した6日後、提案者のハミル・ホザリウ市議がX(旧ツイッター)で、「条例案はチャットGPTで作成した」と暴露しました。

ホザリウ氏は、チャットGPTはわずか15秒で条例案を作成したといいます。さらに同案では、「盗まれた水道メーターを市が交換する期限は30日間とする」「その期限が守られない場合、所有者の水道料金の支払いを免除する」というきちんとした規定まで定められており、「自分の頭では浮かばないアイデアを思いついたことに驚愕した」と明かしています。

また、当初AI利用を伏せた理由については「AIが作ったという理由で、有益な法律を否決されたくなかった」とし、今回の一件で「このテクノロジーを使えば利益がもたらされることを示した」と述べています。

同氏は「政治家や公務員の時間を節約し、彼らが真に何をすべきかに焦点を与えるものだ」と強調したほか、AIによって「政治家の数が減る可能性」についても言及しました。

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