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香港に隣接している、中国の深セン市羅湖(らこ)区にある中国銀行の支店でここ数日、香港の住民が資金を引き出すために列をつくり、予約をしてから現金を受け取るまでに数時間かかっていると、21日付米ラジオ・フリー・アジア(RFA)が報じました。

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羅湖国境検問所を通過して香港から中国本土に渡ってきた香港人の中には、中国銀行や中国建設銀行、中国工商銀行などの羅湖支店で、資金を下ろす人が多くいます。

中国銀行の羅湖支店は、「資金の引き出しには少なくとも4~5時間は待つ」と記した張り紙を掲示。同銀行で20万元(約394万円)超の資金を引き出すには、少なくとも1日前までの予約が必要で、銀行や支店ごとに要件が異なるといいます。

また、RFAの報道によると、一部の預金者は、香港から中国本土に送金した資金を引き出す許可を得ていたのに、詐欺の疑いで捜査が行われるまで口座が凍結されたという理由で、それが拒否されました。その預金者はRFAに対し「中国本土の政策は、4000元(約7万8千円)が入っている口座は凍結さえもするというようなものです」と語っています。

別の香港住民は、中国本土の銀行に少額の送金を行った後、マネーロンダリングの疑いで口座が凍結されました。その送金の中には、高齢の親戚を助けるための5000元(約9万9千円)も含まれていたといいます。

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