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国際エネルギー機関(IEA)が、2022年の世界の石炭利用が前年比1.2%、80億2500万トンとなり、過去最高を更新する見通しであると発表しました。

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石炭利用が増えた理由として、ロシア―ウクライナ戦争で天然ガス価格が高騰し、エネルギー危機に陥った欧州連合(EU)諸国の消費が6%増えたことが挙げられています。また、石炭の最大消費国である中国は「ゼロ・コロナ」政策で需要が減ったものの、猛暑に見舞われ、夏場に発電利用が盛んになったために石炭火力発電が増えたことが指摘されています。

IEAは、EUの消費増は一時的なものであり、石炭はいずれ再生可能エネルギーに置き換わるとみています。一方、アジアの新興国や発展途上国は再生エネルギーを増やしながらも経済成長を促進するために石炭の使用を増加させると分析。特に中国とインドが重要なカギを握るとし、2025年までは22年並みの高い水準の消費が続くと分析しました。

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