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日米両政府は22日、外務、防衛、海上保安当局などの実務者が海洋をめぐる課題について話し合う「日中高級事務レベル協議」をオンライン形式で開催しました。協議は昨年12月以来の開催です。
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同協議の中で日本側は、中国海警船が繰り返す沖縄県・尖閣諸島周辺の領海侵入を即時停止するよう求め、台湾海峡の平和と安定の重要性についても改めて提起しました。
中国が8月に発射した弾道ミサイルが日本の排他的経済水域内に落下したことなどについても取り上げ、日本周辺で活発になっている中国の軍事活動に「深刻な懸念」を示しました。
中国側は、東シナ海と尖閣諸島、南シナ海の問題について、「中国の領土主権と安全保障への懸念を尊重し、中国の主権を侵害するあらゆる行為を停止するよう促す」と主張。台湾問題については、「中日関係の政治的基礎と基本的な信義に関わる」として、日本に抑制的な対応を求めました。
また、防衛当局の幹部間を直結するホットラインについて、早期運用を開始する方針で一致しました。これは、偶発的な軍事衝突の回避のため、緊急時に意思疎通を図るのが目的で、両政府が設置に合意しているものの、運用開始には至っていません。17日に実施された日中首脳会談で、早期運用を開始することで一致していました。
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