《ニュース》
米軍基地の近くに設置された中国・華為技術(ファーウェイ)製の通信機器により、核兵器運用を含む米国防総省の指揮系統を傍受・妨害し得ることが判明し、米国内で話題を呼んでいます。
ロイターが21日、米軍基地および核サイロ基地の近くに設置されているファーウェイ製品により、軍の機密通信が傍受されかねないとしてバイデン政権が捜査を進めていると独自報道。その後23日、CNNが元FBI職員や政府職員など、本件に詳しい10人以上の情報筋に取材し詳細に報じました。
《詳細》
CNNの報道によれば、核ミサイルサイロを含む米西部の機密軍事施設の近くに設置されている電気通信企業の通信塔に、ファーウェイ製の通信機器が設置されており、これによって軍の機密通信が傍受・妨害され得るということが、FBIの捜査により判明したとのことです。
低価格という魅力に惹かれた地方の電気通信会社が、中国製の通信機器を購入し、それらを通信塔の頂上部に設置。例えば西部地域における通信会社「Viaero」は、2011年からの10年間で、約1千基の通信塔全てにファーウェイの技術を導入したといいます。
報道によると、一連のFBIによる捜査は2019年にトランプ政権に提出されたとのことです。米連邦通信委員会(FCC)は翌20年、ファーウェイと中興通訊(ZTE)を国家安全保障上の脅威に指定。昨年11月にバイデン大統領の署名をもって、米国内でファーウェイなど中国企業5社の使用を禁じる法案が成立しました。
しかし、国内から機器を排除する費用は莫大な額に上り、政府が資金を十分に拠出できないため、今なお一つも撤去に至っていないとのことです。
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