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ロシアへの経済制裁をめぐり、米シンクタンク「ウィルソン・センター」で人権と紛争解決を研究していたカミル・ガリーエフ氏はこのほど、ドイツ製工作機械がロシアの軍事産業を支えており、ここに制裁をかければロシアに相当のダメージを与えられると主張しています。

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モスクワに在住する研究者ガリーエフ氏のツイートによると、独機械大手シーメンスがロシアの軍事企業などに納入した工作機械がいまだに稼働を続けており、ミサイルなどがつくられているといいます。そのためロシア側は、工作機械が遠隔操作で電源が切られたり(技術的に可能かは不明)、位置を特定されたりされることを懸念していたといいます。

その可能性は、オーストリア企業が2019年に、ロシア国営ガスプロムの施設でコンプレッサーの電源を強制的に切ったことで浮上しました。ガスプロムの関係者は、「衛星を通して電源を切っただけで、すべてスクラップ金属になってしまった」とコメントしています。ガリーエフ氏は、シーメンスがロシアにある工作機械の保守管理を行っている可能性も含め、西側諸国は実態を調査し、必要な措置を講じるべきであると指摘しています。

ドイツとロシアの関係をめぐっては、ガスプロムが6月に、ドイツ向け天然ガスの供給を60%減らしたことが注目されています。同社は、パイプラインの部品の定期修繕がカナダにあるシーメンスの工場で行われているものの、その部品がカナダの対露制裁によって返還されていないことが原因であると説明。その後、ガス不足にあえぐドイツがカナダを説得し、部品が返還されることになり、ウクライナが強く反発していました。

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